独立FPの独白ブログ

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■自民党総裁選と「美人投票」理論

「美人投票理論」をご存知でしょうか?
その昔ロンドンの大衆紙が催したあるアトラクションを引用して、かの大経済学者ケインズが株式投資の説明をしたのが「美人投票理論」です。


そのアトラクションは、100人の美女の写真を掲載して読者に美人投票を募るのですが、その投票結果に最も近い予測をした者に賞金を出すといものでした。美人投票をするのではなく美人投票の結果に賭けるのです。
このアトラクションに勝利するためには、自分が美人だと思う人に投票をするのではなく、不特定多数の読者の多くが投票する美人とはどんな顔形なのか、大衆受けする美女とはどんな女性なのかを検討することが必要でありそれが全てなのです。
そうであれば、大衆の美観レベルが低ければ、本当はちっともキレイでなく、なんだか隠微で品の無い感じの女性がトップになると予測することもあり得る訳です。


うまくやって一儲けしようということだけが目的の株式投資であれば、自分の世界観に近いポリシーを持っている会社であるとか、社会的貢献度が高い企業に投資しようとかいうこととは一切関係なく、多くの大衆が(一応投資家と言いましょう)買いたがる株であればなんでも良いということなのです。
どんなにあこぎな商売としていようと、資源の無駄使いでしかないような製品を売りまくる企業であろうが、そんなことはお構いなしということなのです。


さて、自民党の総裁選びはまったくこの図式と同じではないかと思い、ぞっとしてしてしまうのです。
日本の未来像の提言だの、政策論争だのと一応は奇麗事を並べてはいるものの、実際には結果的に勝ち馬に乗れれば良いと考える議員達がその目的で投票するのでしょう。
日本の将来を背負って立つべき優れた人物にということとは関係なく、ケインズの「美人投票」理論と同様に、誰が大衆受けして勝ちそうなのかということだけに着目して投票することになるのではないでしょうか。


そう思うと総裁選のニュースなど見たくも聞きたくもありませんよねえ。
私の目にはとても美人とは思えない人が優勝することがほとんど確実なのですから・・・。
(コメントに「えええ・・・・」が多すぎて、もの凄く気になるし。)