独立FPの独白ブログ

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■魚は頭から腐るの図

日本経団連御手洗冨士夫会長は26日の記者会見で、福井俊彦日銀総裁の村上ファンド資金拠出問題に関して「総裁の見識を発揮した正しい政策を採り続けることで、信頼は回復するだろう」と述べ、進退を問う必要はないとの認識を改めて示した。また「感情論が行き過ぎて、魔女狩り的な結果をもたらすことは避けなければならない」と冷静な議論が必要だと訴えた。
 一方、民主党松井孝治参院議員が村上ファンド関連会社に秘書給与の肩代わりをさせていた問題については「松井氏の方はルール違反している。民主党が適切な判断をするだろう」と語った。


イメージ先行、感情的劇場型政治で大きく舵きりが行われてしまっている国で、冷静な議論をなどと急に言われても・・・どうして良いやらわかりませぬ。
本当に弱い立場の人がちょっとした失敗が原因で虐げられたりしている時に「魔女狩りをやめよ」と叫んで頂きたい。いけないことはいけないことだし、非常識は非常識であり、魔女狩りなどとは関係ないでしょう。
まあ経団連会長というお立場ではこういうことを言うしか選択肢はないでしょう。


福井さんという『ド素人』さんが、『プロ中のプロ』の村上ファンドで大きな利益を得ていようが、どこぞの先物取引かなにかで巨万の利益を得ていようがそんなことは個人の自由であって、問題の本質とは別の話し。
そんなこと(儲けたとかいうことなど)とは一切無関係に、公的立場であり、且つ金融界のトップの立場であるひとが、特定のファンドや特定の企業あるいは団体などとお金の関係を持っていること自体が問題なのでしょうが。銀行の金利を低く抑えておいて、自分は株で儲けるとはトンでもない、などと全く方向違いのことで煽り立てるマスコミって、一体何考えているんでしょうか。


多くの企業の法的業務、アドバイスなどを主業務としている私の友人の弁護士は、その仕事の性格上、株式投資などは一切自粛しているということです。係争中の企業の株を保有しているようなことになると、あらぬ疑いを持たれる可能性があるからです。一個人(私人)なのですからどんな投資をしようと自由ですが、そのように自らを律しているのです。これがプロの常識ってものでしょう。


先の経団連会長のご発言はどうやら経済界の常識的見解のようですが、国際的にはどのように受け止められるのでしょうか。
世界一わかりやすい株の本とかいう本の著者でカリスマ講師であられるHという先生が今朝のラジオで「福井総裁は辞めなくて良い、やめたらとんでもないことになる」と言ってましたから、きっととんでもないことになるのでしょう。って、誰にとってかな???