独立FPの独白ブログ

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■『 個 』の強化について

今日もしつこくW杯について。
日本人は忘れるのが特技の国民なので、この時期にしか話題として通用しないから今のうちに、と思って・・・。


1次リーグ敗退を受けて日本サッカー界・今後の課題の議論がはじまっています。

日本サッカー協会川淵三郎キャプテン(69)は1次リーグ敗退から一夜明けた23日、ドイツでラジオ収録を行い、次期代表監督について、ジーコ路線を貫くことを明かした。
J1千葉のイビチャ・オシム監督(65)が有力候補となっているが、「交渉を開始している」と明言した上で、監督のタイプは「戦術で縛るのではなく、選手自身が考え、自分の意思でいろんなケースを打開していく、臨機応変にできるチームを目指す監督を選びたい」と語った。


オシムしかいない!!と断言するサッカージャーナリストも結構多いようで、多分この人で決まるのでしょう。巻や阿部のいるジェフ千葉の選手達を走らせ続けて鍛え上げ、初タイトルまでこぎつけたオシム監督は多少年齢が気になりますが、大いに期待してしまいます。
ジーコ流の失敗を見て、「日本人にはトルシエが合っている」と、この期に及んで言う人が結構いるようですが、試合に勝てさえすれば面白くなくてもなんでも良いとは私は思えないので、トルシエ流への後戻りなど到底考えられません。


仮に、個を犠牲にして組織で戦う日本流に向かってゆくのだとしても、先ず先に個々の力量の強化と、個性のぶつかり合いによって組織が活性化されるという段階を踏んでゆくべきでしょう。
また、いくら個々の選手自身が考えて試合を動かすのだといっても、戦略の無いチームというのもあり得ません。


トルシエ流の統率サッカーとジーコ流の自由放任無策サッカー、という両極端な方向性の違いをはっきりと確認できたことを、一応この8年間の収穫ということにして、さあ次に期待しましょう。


ジーコがやろうとした今の日本には少々無謀だった壮大な計画を、これからコツコツと積み上げてゆくスタートラインはなんといっても「個」の強化。
心・技・体とも鍛えられた個人個人が自らの自己主張を鮮明にして、その上でそれぞれの個性が融合しあってまとまることで強くなる、この理想に向けて、まずは『 個 』の確立、強化だということです。


しかし、そこでちょっと不安に感じることがあります。
周りと少し雰囲気の違う子供は、多くの場合に奇異なものを見る目で見られ、外見や振る舞いが目立つことは即、いじめられる可能性に繋がる、だから、できるだけ目立たぬように、「ボクは皆と同じだよ」と必死で演じ続けることが日常的になっているような、この没個性国家ニッポンで、サッカー選手だけに個の確立を求めるなど果たしてできるのでしょうか?


ドリブルで強引に突破してシュートを失敗したMFの選手に、「パスしろ」としか言えない類のコーチが日本にはかなり沢山いそうな感じがしてならないのですが、最近はどうなんでしょうか?
「ちょっと変わっている」ということを、まるで悪いことのように感じたり扱ったりする傾向を、私は日本人の悪癖だと思っています。
だからこそ、まずは個性を磨こう、そしてその個性を集めて創造性を発揮しよう、という個の確立から始める意識を強く持っている「サッカー」の世界が、私は大好きなのです。


国家も自治体も地域も会社も学校も、あらゆる組織は、個人が個人の幸福のために作る個人が動かすシステムです。組織のために死ぬのではなく、組織に貢献することで個人個人が生きるのです。
先ずはここから始めないと・・・ということを大いに考えてしまったジーコ流の大敗ではありました。


全てのひとが自立する世界に向けて・・・・・。