独立FPの独白ブログ

この世界を少しでも美しい姿で後世に引き継ぎたい!

①転社ではなく本当の転職

外資系生保の営業マンに転職をしたあの年は昭和が平成に変わった年でもあり、私の人生において非常に大きなターニングポイントとなりました。
周りの人々には、ごく普通のサラリーマンで地味で控え目な少々頼りなげな男が、無謀にもフルコミッションセールス(完全歩合給営業)の世界に入っていったというように映ったはずで、結構みなさん驚かれたであろうと想像できます。


色々なことを思い、考え、迷った末に決断した転職は、今ではその機会を与えてくれた運命に感謝するばかりなのですが、その転身の過程にしろ転職後の世界にしろ、全くの未知の領域であり、なかなか貴重な経験でもあったと言えるでしょう。
ひょっとすると知らない人にとっては色々面白いこともあるかも知れないと考え、単純に「ウケ狙い」であの頃のことを書いてみることにします。書いていて面白いと感じたら続けてみようかなと思います。

  • 始まりは1本の電話から

ある日突然に、保険会社の営業所長というひとから電話が(自己紹介後の第一声はたしか”転職のお誘い”だった)掛かって来てから約1ヵ月後、話しを聞くだけでもということで、その営業所長N氏と会うことになったのですが、その最初の面談はなんと約2時間半に及びました。

会社や仕事についての説明も聞いたのですが、半分くらいは私のほうが、日々の自分の仕事に関してのモヤモヤした思いなどを話していたように思います。今思えば営業所長のN氏はたまたま同年齢ということありますが、なかなかの聴き上手であった訳なのでしょう。


私は自分自身の仕事に関する思いを吐き出したことで、すでに職を変える準備段階に入っていたとも言えるでしょう。
後で聞いたところでは、「鯵坂氏は、ちょっと前のめりになっている感じだから、あまり早急に決めてしまわないように、少し抑え気味に対応しましょう」と支社の中で話し合っていたのだそうです。


まあ、確かにその1年ほど前から毎朝届く朝刊に挟まれた求人広告に結構目を通していたような記憶もあり、潜在的な転職願望が少しづつ成長しつつあったのかも知れません。
バブル経済成長期でもあり暫く続いた自粛ムードからの開放もあり、人々の気持ちは結構前向きで、チャレンジ精神を礼さんする雰囲気があったかも知れません。

(続く)