独立FPの独白ブログ

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■何度も言いたい必読の書!!

拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる (文春新書)

拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる (文春新書)

この本は以前に一度ブログで紹介したあと、とりあえずその時点で確認したかった部分だけを斜め読みして本棚に置きっぱなしでした。その本を引っ張り出して熟読し、つい昨日読み終えたところですが、その内容は非常に興味深く、早く先を読みたいというはやる気持ちを抑えながら読み進みました。


なんというか、一編のミステリを読んでいるような感覚を味わいながら、そして、ここで知りえた事実をひとりでも多くの人に伝えたいという強い気持ちを感じながら読み終えました。
面白いミステリを人に薦めるのは、ネタバラシを避けながら面白さを伝えなければならず結構高等な技が必要ですが、このミステリ仕立ての本(私がそう思うだけでしょうが)を紹介するのにそういう気遣いは無用です。

すでにネタはばらされているし、言ってみれば本来誰もが知るべき公的文書の中身をつぶさに紹介しているだけの本なのです。公表されている事実を列挙した上でそのことが何を意味するかを丁寧に解説しているだけなのです。
しかし、「ふうむ、なるほど、本当に? ええ? そこまでも・・・・まさか・・」
と、犯人を追い詰めてゆくようなスリリングな感覚で読み進みました。


その内容を読み進むうちに、誰もが知っていてよいはずのこの事実が、実は世紀の秘密のごとく誰も知らない状況であることに気付かされ、誰もが見過ごしてしまっているという現状そのものに恐怖を覚えることになりました。


地球上のひとつの国であるに過ぎないアメリカという国が、どうやら本気で、しかもこれが正義と多少なりとも信じながら、世界を支配化におこうとしているらしいこと、その戦略の一つの具現である日本への完全なる内政干渉の実態をこの本では淡々と現実に起きていることを通して我々に見せてくれています。


単にひとつの考え方、ひとつの価値観であるに過ぎない主義思想を、あたかも全地球人唯一の拠り所となるべき普遍の哲学であるかのように勝手に思い込むアメリカの無謀なる野望の実現を、悲しいことに全面支援し続ける日本の現政権の奇妙さを嫌になるほど確認させられました。国民がその自覚を持たないままなのに・・・です。


規制緩和は本当は誰のためなのか、人間と金とどちらが道具なのか、訴訟横行社会で誰が儲かるのか、現実に存在しない物を売り買いすることが誰の役に立つのか、競争のルールを都合よく作り変えることが自由競争ということなのか、アングロサクソンの何がそんなに偉大なのか・・・・・放って置くと本当に大変なことになるし、もう既に手遅れなのかも知れないし、とにかくどうしてもこの事実について全ての日本人が少なくとも認識するべきでしょう。
そのうえで、今後の日本の進む方向については、日本人自身が考えるという当たり前のことを早く始めなければならないでしょう。


ノーベル経済学賞受賞のスティグリッツ氏や天下の投資家ジョージ・ソロス氏など、アメリカ国内からさえも強烈な批判が噴出すほどの大変な事態になっている今に至っても、51番目の州になりつつある日本の国民自身が何も知らないなどということが許されるでしょうか。
否定するにしろ肯定するにしろ、とにかく一度どうしてもこの本を読んで欲しいと思うのです。


私は、家に拳銃を備えるようにはなりたくありません。みなさんは如何ですか?