独立FPの独白ブログ

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■談合事件でいつも思うこと

防衛施設庁の談合事件は、そのやりようがあまりにもアカラサマで分かり易く、談合の事実そのものよりも、こういうことをここまで堂々とやり続けている官僚連中の「国民を舐めた姿勢」の方が恐ろしく感じられますね。
勘違いなどという領域をはるかに超越しています。本当に日本の社会の基本構造は江戸時代の権力腐敗構造と何も変わっていないことを思い知らされます。


とはいえ、「談合」のニュースを見聞きするたびに、「実は私も・・・・」とひとこと言いたくなります。こういう気持ちになる人は決して少なくは無いと思われます。
だって、談合という行為は現実の産業界ではある意味では常識的な存在なのであって、どんな分野、どの業界においても決して他人事ではないはずです。(みなさん、そうではありませんか?)


談合の罪の法律上の時効は5年と思われますので、私の20年以上前の体験について告発される恐れは無いとは思うのでちょっとお話しします。私の担当客先は官公庁ではなく、民間企業でしたので、今問題となっている談合事件とは性格が違います。
要は「次ぎの受注は、ええとおたくで、その次はウチということでひとつよろしく・・・」という受注調整という奴です。完成談合は入札制度の妨害ですから・・・。


とっくに時効とは言えやはりちょっと怖いので、お客はどこでメーカーはどこで、どんな製品だったかは言わないでおきます。(これじゃまるっきり何だか分かりませんね)
民間企業間の談合は、官公庁や行政組織が国や市民の税金をもとに支出する費用に関連しての談合とは別次元です。受注メーカー間の談合は、厳しい競争下におかれた仕事を貰う立場の企業が、強い立場のお客である企業から理不尽な法外な安い金額での受注を強いられるという「違法性の無い」あくどい交渉になんとか対抗する手段のひとつでもあります。


なあんて、20年以上昔のことだから言えるのですが。 とにかく、悪いことをしているという自覚ははっきり言ってありませんでした。
私の知人から「どうしても折れてくれない会社があって困ってる」という愚痴を聴いたことがありますし、ある建設会社に勤める知人は同業者間の連絡調整を仕事にしている時期がありました。
かれらは、たまたま捕まっていないだけなので、会社の命令でそういう仕事をやらされているサラリーマン氏が、運悪く逮捕されることを思うと、なんだかおかしな話としか言いようがありません。


さて、みなさんの職場ではどうですか。