独立FPの独白ブログ

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■必要資金分析の欠陥

今夜久し振りに飲みに行ったのは生保営業マン時代に同じ営業所で先輩だったH氏。
彼も保険代理店ですが、独立FPとしての事業も行っている数少ないFP仲間でもあります。


生命保険の必要保障額分析の手法に問題があるということが話題になりました。
現状では、教育資金は幾ら必要か、生活費はどのくらい必要かなどなど、必要額を元にしてそれを積み上げてゆく方法が標準です。


しかし、現実には個々の家庭での収入に応じて支出の限界があるのであって、標準的な必要額だけを積み上げるのは非現実的だ、というのがその指摘の主旨です。
極端に言えば、収入400万円の家庭なのに、生命保険の保障額は年収600万円レベルと同等の基準で保険を勧めてしまうことになる、ということなのです。


現実的な考え方を導入して必要資金分析をすれば、必要金額が下がってしまい、結果として必要保険金額も低くなり、生命保険会社にとって不利になる可能性があるので、FP業界がこれを採用しないでいる・・・・・というちょっと嫌な話も聞きました。確かにそのとおりなのかも知れません。


経済的支柱が死亡したあとの遺族が、まるで保険金のみで生活してゆくが如き前提もおかしなものであり、こうした保険金を高めに設定する方向の資料、説明などを原点に戻って再チェックしてみようと思った次第です。 本当に必要なだけの保険が、良い保険なのですから。


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