独立FPの独白ブログ

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■気になる金融業界ニュース

今日もちょっと気になるニュースがありました。

【英プルーデンシャルグループが日本で展開するピーシーエー生命保険は2日、全11支社を来年1月末で閉鎖して約190人の営業職員を通じた保険販売をやめ、早期退職者を募ると発表した。個人年金保険を中心に急成長する銀行など金融機関での窓口販売業務に特化するのが狙いだ。 同社は営業職員による、きめ細かいコンサルティング販売を特徴としてきたが、契約者数が伸び悩み、本業のもうけを示す基礎利益の赤字が続いている。外資系のマスミューチュアル生命保険や国内系のT&Dフィナンシャル生命保険も窓販特化の方針を打ち出している。】


要約すれば、きめ細かいコンサルティングセールス路線での売り上げが伸びないので、自社の営業マンを無しにして銀行によるセールス路線に完全に転向するということです。またひとつプロであるはずの集団がプロではない銀行さんに敗北したということです。


昨日書いた銀行による圧力販売のニュースと今日のこのニュースを結合すると、生命保険セールスの近い将来が見えるような気がします。
2007年、銀行による生保販売全面解禁に向けて、着々と外堀が埋まってゆきます。
こうして生命保険の営業は相当な割合で銀行マンさんが占めることになるのです。


かつて、ある保険商品では銀行に選んでもらうために、或いは銀行が売りやすいようにという要望に従って、商品の特性がかなり変容したという経緯があります。
銀行さんのいうようにしておくと、結局は売り上げが大きく増えるので、どの保険会社もそうした波に乗らざるを得ないらしいのです。

契約者の利益を優先したどんなに良い商品であろうとも、売れなければ何の意味も無く、結局は売る力のある販売ルートに大きく舵を切るしかないのでしょう。


また、バブル期には銀行と生保がタッグを組んで売りまくった融資と保険を組み合わせた相続対策商品は、自殺者も出ましたし、今尚損害賠償請求の裁判が継続中というケースもあります。
私はどうしても、こうした過去の記憶が蘇ってきて仕方がありません。
買う人の利益よりも売るひと達の利益が優先されることの無いようにと祈っております


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