独立FPの独白ブログ

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12年前の一時払い養老保険

保険内容確認でお会いしたYさんが、平成5年に契約した一時払いの養老保険があと3年で満期を迎えます。15年満期で一時払い保険料3980万円の養老保険で、死亡保険金・満期保険金は8600万円です。


つまり平成5年に預けた保険料が15年後に2、16倍に殖えて払い戻しになるのです。
年換算平均利回りを計算すると7.7%という今となっては夢のような高利回りで、元本保証無しの株式投資商品でさえこの利回りを確保できるかどうか、というくらいの高さです。
お会いしたY氏は「君のおかげで・・・・」と言ってくれましたが、もちろん私が偉いのではなく、あの頃にたまたまそういう商品があったということです。


ブッチャヶ話しになりますが、保険料一時払いの生命保険の販売手数料(代理店や外交員の報酬)は通常非常に低く設定されています。同じ4千万円の保険料なら、それを10年間毎年1年分づつ充当してゆく前納保険料方式で契約していれば、おそらく一時払いの10倍〜20倍くらいの販売手数料になったでしょう。もちろん私はそんなことは一度もやったことはありませんが、そういうことをする保険営業は結構存在するのを私は知っています。


契約者の目的が保障性よりも貯蓄性に重点がおかれている場合には貯蓄性が最も高くなるような商品選定をするのが当たり前ですが、消費者側の情報判断力が非常に低いと思われる生命保険の分野では、必ずしもこうした選定がされているとは限りません。
私がこの契約を頂いた頃に、仲間内でこの保険の販売手数料の話しになり、この報酬の低さはお客さんも想像しないだろうねえ、などと話したことを思い出します。


しかし、当時彼に対して最適な選択をしていたからこそ、今私は堂々と彼にお会いすることができるのですし、生命保険のみならず火災保険や自動車保険なども任せて頂けるだけの信頼を得ることができたのでしょう。


いつの世も、そしてどの業界も、顧客利益の最大化を常に目指している者がもっとも繁栄するようになるべきです。金融業界に長く身を置いているとそうしたことが夢の世界のように思えてしまうのが誠に悲しいのです。


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