独立FPの独白ブログ

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私も羨ましいお宝保険

契約後10年を経過した保険のお客様Fさんと保障内容の確認と見直しで話し合いました。
F氏は保険に早期死亡や長期療養の際の保障を求めると同時に将来への備えも重視していたので、終身保険に入院特約を付加したものと、貯蓄性の高い養老保険の組み合わせになっています。


入院特約付きの終身保険の保険料は月額6500円ですが、48歳満期と60歳満期と2件合わせた養老保険の保険料は4万1600円です。当時28歳のF氏は生命保険の基礎について私に確認をしたうえで、彼なりの考え方に基づいてこうした保険組み合わせを選んだのです。10年ぶりに内容をチェックしてみて、私もF氏も大いに納得したのでした。私から見ても、羨ましいと思うような内容です。(私が保険の仕事を始めたのは34歳でしたので、保険料の関係からここまで貯蓄性は求められませんでした。)


Fさんの現時点の死亡保障額は2500万円で、2人の子供を持つ父親としては少し保障額が不足気味ともいえるのでこの点は今後の課題ですが、遺族厚生年金もあるのですから、極端に保障が少ないわけではありません。死亡保障の不足分は例えば低コストの定期保険を若干プラスすれば良いでしょう。F氏が48歳になった時(長男が18歳)に2件の養老保険のうちのひとつが満期になって1000万円を受け取ることになりますが、これは、もともと子供が大学に入る頃にと考えていたのだと彼は言います。


1000万円受け取れるこの保険に払い込む保険料の総額は約670万円です。当時の生保の予定利率は4%前後であり、今に比べて予定利率の高い当時の養老保険は、今から見れば「お宝保険」と言いたくなるような立派な貯蓄効果を兼ね備えています。
(この養老保険の保険料は2万8千円ですが、現在同じ商品で同じ効果を得るためには3万8千円が必要なのです。)
その後、60歳になると次の養老保険の満期が到来して更に1000万円受け取る予定です。


今後10年〜20年で急激なインフレが継続した場合にはこの保険の貯蓄性も相対的に色褪せる可能性がありますので、長期的にもこれがベストチョイスと決め付けることはできません。 しかし、もしもそうした環境変化があった場合にも最新情報と冷静な判断基準を提供するプロのFPがそばにいれば(ちょっとPRです)、できる限りより良い選択をしてゆけるでしょう。


このFさんとはお互いに転職前の職場が同じ会社だったので、打ち合わせのあとは大いに懐かしい話しをツマにしてお酒を酌み交わしたのでした。