独立FPの独白ブログ

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自立老後のすすめ

ファイナンシャルプランナーを名乗るようになって以来、私が常に最大のテーマと意識しているのが「自立した老後」の提唱です。


16年前に脱サラして、会社が用意した仕事をこなしてゆく毎日から、仕事における計画、立案、実行、フィードバックのすべてを自分自身で行うしかない「自営」の世界に移って来てから、自立は私自身の最大のテーマでもあります。 その後9年間所属した生命保険会社を退社して、完全に独立自営となってからは、更にその意識が強くなっています。 誰からも命令も指示もされず、しかし同時に誰も助けてはくれない世界です。


組織に所属する人達が自立していないなどと暴言を吐くつもりは毛頭ありませんが、「食べてゆくためのネタは自分で見つけるしかない」という意識は少なくとも一般的な会社員より強く持っていると思っています。 そして、仕事としてライフプランニングを色々な角度から研究するうちに、今後日本人が向き合うべき最大のテーマのひとつが、自立老後の問題だという思いを強くしたのです。


人口構成バランスの今後の推移や社会経済環境の大きな変化を背景に、自らの老後と向き合うことがすべての日本人にとって非常に重要な問題であることには異論はないでしょう。
あるアンケートでは80%を超える人が「老後になんらかの不安を感じている」のです。
しかし、それにも拘らず、約70%弱のひとが「特に老後の計画は立てていない」というのが日本の実情なのです。 ちなみにこの無計画だと言う人の割合はフランスでは49%、アメリカでは15%、カナダは0%だそうです。


かのモチベーター田中真澄氏が日経BP社から独立して以来講演・執筆で25年あまりの間ずっと語り掛け続けているのも、老後の自立の重要性についてです。ひとりひとりが自分の得意な仕事を持ち、その専門性を深めてゆくプロセスそのものが、それぞれの人生の成功となるべきであること、生涯現役こそ人生の歓びであると説き続けています。


「年金はあまり当てにならないから、株式投資で資産運用して老後に備えよう」などということだけが老後対策なのではありません。お金には全く困っていなくとも、生きがいを感じることができずに自ら死を選ぶお年寄りも決して少なくないそうです。
(有)フォーライフのHPでは【ライフプラン工房〜自立老後のすすめ】という老後対策について考えるコーナーを立ち上げました。 お暇な時にお立ち寄り下さい。