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ガン保険の役割

今朝の新聞記事によると、厚生労働省研究班の調査でガン患者の治療関連費用の実態がわかったということです。それによると、ガン患者が治療に関して支払う年間の費用は約130万円であり、そのうち医療費として病院などに支払う金額は70万円、それ以外に健康食品や民間療法の費用などの健康保険の効かない費用に21万円、抗がん剤副作用による抜け毛のために使うことになったカツラなどに12万円、民間保険の保険料などもコストと計算して合計で約130万円になるというのです。


そしてこれに対して、健康保険制度の高額療養費としての戻りが約25万円あり、その他公的制度による減免などでも戻りが8万円、そして、民間の医療保険などからの給付金が93万円なのだそうです。 民間保険が大きな生活支援になっているのが実態だが、入っていない人も20%おり、入っていても通院のみの抗がん剤治療では保険の対象とならないケースもみられるということです。


ガン保険の加入率はある調査では56%だそうですが、ガンが昔に比べて格段に治癒率が上がってきており、従って様々な治療が長期にわたって行われるケースが増えているので、その費用も拡大の傾向です。今後もガン保険に加入する人はまだまだ増えてゆくことでしょう。


ガン保険の特徴として入院給付、手術給付の支給上限がないことが上げられますが、もうひとつ重要なのは診断給付金という保障の存在です。 上記のように手術もせず、抗がん剤治療で通院している状況では、一般の医療保障や入院保障だけのガン保険では保険給付が受けられません。 ガン保険独特の仕組みでもある「診断給付金保障」をつけておけば(通常は50万円とか100万円などまとまった金額で設定します)ガンと診断されただけで、入院、手術の有無に関係なく保険金を受け取れますので、入院以外に掛かってくる色々な費用に対しても有効だと言えますね。


ガン・脳卒中心筋梗塞(所謂3大成人病)で一定の要件を満たせば保険金が受け取れる特定疾病保険も、入院手術の有無に関わらず保障されるガンのための保障とも言えますが、こちらのほうは多くの保険会社で、上皮内ガンや皮膚がんが対象外であったり、再発には対応していませんので、ガンの保障に関しては、やはりガン保険を選択の対象として吟味するのが良いと思います。